目次
  • 要旨
  • お断り
  • 極端な高温現象
  • 豪雨・干ばつ現象
  • 参考URL
要旨

2021年8月9日に公開されたIPCC第6次評価報告書の第一次作業部会担当部分に関して複数回に分けてポイントを説明していきます。今回は、気候変動による異常気象(高温、豪雨、干ばつ)の変化について解説しています。今回の報告書では、いずれの異常気象においても頻度・強度ともに増加することが予想されています。

お断り

AR6:第6次評価報告書のこと
WG1:第一作業部会のこと。自然科学的根拠の部分を担当する作業部会に当たります。
SPM:政策決定者向け要約のこと

極端な高温現象

IPCC『Climate Change 2021 The Physical Science Basis Summary for Policymakers』を元に筆者作成

日本における歴代最高気温ランキングの一位である41.1℃は2018年、2020年にそれぞれ埼玉県熊谷市、静岡県浜松市で観測されました。歴代TOP10に注目しても、9例が2013年以降に観測されています。(気象庁より)さらに地球温暖化が進んだ場合、どれほどこのような極端な高温現象が観測されるのか予想したのが上図です。

左部分を例にとって解説していきます。「頻度」の部分では、各年が一つの点で示されています。濃い色の点は極端な高温現象の閾値を超えた年を、薄い色の点は閾値を超えなかった年を示しています。産業革命以前のレベルで、10年に1回の日最高気温を閾値にします。現在のレベルである1℃の温暖化下では、この閾値を上回る高温現象が10年の内2.8(1.8~3.2)年で観測される事を示しています。(括弧内は5~95%の範囲)さらに、その閾値からどれほど高温が観測されるかを予測したのが「強度増加」の部分です。1℃の温暖化下では、1.2℃閾値を超える高温現象が予測されているのです。

豪雨・干ばつ現象

IPCC『Climate Change 2021 The Physical Science Basis Summary for Policymakers』を元に筆者作成

豪雨と干ばつの表も高温現象と同じ形で構成されています。いずれも高温現象ほど顕著な予想がされているわけではありません。しかし、確実に温暖化レベルが高まるにつれていずれの頻度・強度も確実に高まることが分かります。

参考URL

IPCC(2021). Climate Change 2021: The Physical Science Basis
https://www.ipcc.ch/report/sixth-assessment-report-working-group-i/

環境省(2021). 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第 6 次評価報告書第 1 作業部会報告書(自然科学的根拠)政策決定者向け要約(SPM)の概要(ヘッドライン・ステートメント)
http://www.env.go.jp/press/109850/116628.pdf

環境省(2021). 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第 6 次評価報告書第 1 作業部会報告書(自然科学的根拠)と従来の IPCC 報告書の政策決定者向け要約(SPM)における主な評価
http://www.env.go.jp/press/109850/116629.pdf

気象庁(2021). 歴代全国ランキング
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/rankall.php

記:江波 太

リクロマ株式会社<br>
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