Last Updated on 2025年7月28日 by Moe Yamazaki
【気候変動関連用語がまるわかり!用語集はこちら】
EcoVadisとは?
EcoVadisの概要
EcoVadisは主にバイヤー企業向けに、サプライヤー企業のサステナビリティパフォーマンスを評価するプラットフォームを提供しており、世界185か国、15万社以上の企業を評価しています。

EcoVadisの対応企業
1,200社を超えるバイヤー企業がサプライヤー評価に活用
世界で1,200社を超えるバイヤー企業が、サプライヤー評価にEcoVadisを活用しています。
日本で対応している具体的な企業名の一例には、以下が挙げられます。
・コカ・コーラ ボトラーズジャパン
・鈴与シンワート株式会社
・株式会社オカムラ
・株式会社不二家システムセンター
・東西石油化学
・オリエント商事株式会社
・住商コスメ
・三菱商事ケミカル
・堺化学工業株式会社
・株式会社レゾナック(旧 昭和電工株式会社)
EcoVadisでは大手企業や創業100年を誇る老舗の工業会社など、さまざまな企業の評価を行っています。
EcoVadis評価を活用するメリット
評価対象企業は、親子会社での連携を円滑にし、サプライヤーへの調査の負担を軽減することできます。また、自社のリスクを適切に把握するとともに、取引先や投資家への信頼性を向上することができます。
バイヤー側のメリット
Ecovadisを活用することで、バイヤー側にとってはサプライチェーン上のリスク回避というメリットがあります。一元化された評価システムの活用によってサプライヤー監査や調査の負担が軽減され、環境問題への取り組みや規約違反などの課題が起こりそうな取引先を早期に発見しやすくなります。
サプライヤー側のメリット
Ecovadisの評価を受けることで、サプライヤー側は自社のサステナビリティに関する強みや改善点を明確にすることが出来ます。また、自社のCSR評価結果をEcovadisのプラットフォーム上で共有することができ、取引先や顧客に対して透明性を示し、信頼関係の構築に役立てることが出来ます。
評価システムの基本構造
EcoVadisの評価は、4つのテーマ(環境、労働と人権、倫理、持続可能な調達)と21のサステナビリティ基準、7つのマネジメント指標(方針、指示、措置、認証、範囲、報告、360°ウォッチ結果)に基づいて行われます。
テーマの得点は、7つあるマネジメント指標の得点をもとに、割り当てられたウェイトに基づいて算出されます。総合得点は、4つのテーマの得点の加重平均として算出されます。
4つのテーマと21のサステナビリティ基準
環境 | 事業活動 ・エネルギー消費と温室効果ガス ・水 ・生物多様性 ・大気汚染 ・原材料・化学物質・廃棄物 製品 ・製品の利用 ・使用済み製品 ・顧客の健康と安全 ・環境に優しいサービスと持続可能な消費の促進 |
労働と人権 | 人事 ・従業員の安全衛生 ・労働条件 ・社会対話 ・キャリアマネジメントと教育 人権 ・児童労働・強制労働・人身売買 ・多様性、平等、包括性 ・外部の利害関係者の人権 |
倫理 | ・腐敗行為 ・反競争的慣行 ・責任ある情報管理 |
持続可能な資材調達 | ・サプライヤーの環境慣行 ・サプライヤーの社会慣行 |
スコアカード
上記に基づいて包括的に評価した0~100までのスコアと、企業ごとの強み・改善点をまとめたものが、スコアカードです。スコアカードには、スコアに相当する4種類のメダル(ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナ)も記載されます。
評価を受けた企業は、評価内容や改善点をもとにさらなるスコアアップを目指していくことになります。
まとめ
本コラムは、Ecovadisについての基礎知識と、対応するメリットについてまとめました。
Ecovadisは世界的に信頼され、的確にサステナビリティの評価や課題を明確にしてくれる評価機関です。
信頼度の高い第三者機関であるEcovadisの評価により、バイヤー側は信頼を勝ち取ることができ、サプライヤー側は自社の弱点を明確化し継続的な改善などが期待できます。
Ecovadisの評価を利用してサステナビリティにおける漠然とした煩慮を解消し、さらなるビジネスチャンスに活かしましょう。
参考文献
EcoVadisホームページ(https://ecovadis.com/ja)
EcoVadis「レー ティング評価手法ー概要と原則ー日本語版」2023年
EcoVadis「企業の社会的責任」(https://ecovadis.com/ja/glossary/corporate-social-responsibility/、2025年3月26日情報取得)
EcoVadis「ESGスコア:定義、使用例、重要性、改善方法」(https://ecovadis.com/ja/glossary/esg-environmental-social-governance-investing/、2025年3月26日情報取得)
\ 温室効果ガス排出量算定の具体的プロセスを知る!/
温室効果ガス排出量の「算定」について、一通り理解できるホワイトペーパーです。
「どんなデータ/計算式」を用い、「どんなプロセス」で算定するのかを理解できます。

リクロマの支援について
弊社はISSB(TCFD)開示、Scope1,2,3算定・削減、CDP回答、CFP算定、研修事業等を行っています。
お客様に合わせた柔軟性の高いご支援形態で、直近2年間の総合満足度は94%以上となっております。
貴社ロードマップ作成からスポット対応まで、次年度内製化へ向けたサービス設計を駆使し、幅広くご提案差し上げております。
課題に合わせた情報提供、サービス内容のご説明やお見積り依頼も随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
⇒お問合せフォーム
メールマガジン登録
担当者様が押さえるべき最新動向が分かるニュース記事や、
深く理解しておきたいトピックを解説するコラム記事を定期的にお届けします。