Last Updated on 2024年7月3日 by Moe Yamazaki

サステナビリティ対応にあたって、企業の経営層やサステナビリティ委員会は課題に全社的に立ち向かうために、社員それぞれが“自分事”として捉えるための教育や周知が必要になります。今回は弊社が支援させていただいた、ESGに関するeラーニング教材の導入事例を紹介します。

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ご依頼の背景と当初の課題

企業紹介

ESGに関するeラーニング教材導入のご依頼をいただいたのは、半導体事業等において世界でもシェアを獲得している企業様です。研修教材を受注いただく2ヶ月ほど前からTCFD開示と統合報告書作成の支援をさせていただいており、そのご縁からeラーニング教材導入のご依頼も頂きました。

当初の課題

サステナビリティを“他人事”から“自分事”へ

企業様がeラーニング教材導入を検討されていた大きな目的の一つに、サステナビリティ対応にあたって、国内はもちろん海外支社も含めた社内での連携を促進することがありました。サステナビリティ対応は、本来は全社的に一致団結して行うことが理想的であり、支援先の企業様もそのようにお考えでした。例えばTCFD対応においては、財務影響算定やスコープ算定に際してのデータ収集は部署間で連携する必要があります。

しかし支援先の企業様では、どの部署も“他人事”のように考えているように見受けられるとのことでした。環境や人権に関するプロジェクトを打ち出しても、なかなかどの部署も真剣に検討してもらえなかったとのことです。

経営層とのサステナビリティに関する理解の溝を埋める

また導入を検討されていた他の理由として、経営層とサステナビリティ委員会およびその他の部署で、非財務情報の開示に関する認識や知識の溝があまりにも深いこともヒアリングの段階で挙げられていました。

今後の新しい取り組みを検討するにあたって、この溝を埋めることが社内全体の士気を高めるとともに、評価機関からの非財務情報の開示における高評価を獲得する可能性も高まるのではないかと考え、社内全体のESGに関する知識と認識を底上げする目的のもとESG研修教材の導入依頼を頂きました。

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提案内容と納品までのプロセス

上記の状況を踏まえて当社は、ESGの概念を社内全体にご認識いただけるようeラーニング教材を作成いたしました。具体的には、ESGに関する基礎の内容、気候変動と人権問題を取り巻く社会の動向、各問題に対する企業の取り組みについての内容を組み込むようにご提案させていただきました。

具体的な提案内容

当初ご依頼いただいた内容は、ESGの基礎を学ぶ10分ほどの動画教材でしたが、社員全員に自分事として捉えてもらうために議論を重ねた結果より多くのコンテンツが必要と結論し、1〜3章立てで、時間も1時間弱ほどの内容に変更しました。以下は、1〜3章それぞれのテーマと内容についてです。

第1章:ESGの基礎
そもそもESGとは何かという基礎的な説明をはじめ、環境と社会、ガバナンスそれぞれの観点でのご依頼企業様の競合会社や、事業内容上関連のありそうな他企業をピックアップして事例を紹介しました。

第2章:気候変動・人権の現状
1章を踏まえて、実際にESGを自分事として捉えていただくために世界で深刻化する気候変動や人権の問題とそれに対する世界の動向について触れています。

第3章:サステナビリティへの取り組み
自社でのサステナビリティに関する取り組みを社内全体にしっかり周知させることを目的に、ご依頼企業様のプロジェクトを説明しています。自社のサステナビリティ関連の取り組みが実際にどのように自分たちの部署や社会に関わっていくのかを知ることができる内容になっています。

また教材は日本語のみならず、海外支社も含めた全社員に学びが広がるように英語版も作成しご支援させていただきました。

完成までのプロセス

完成までの期間は3ヶ月から6ヶ月程度で、その間にメールやリモートでのMTGを行い、進捗が有り次第その都度コミュニケーションをさせていただきました。多くのコミュニケーションを要した理由としては、他社事例においてもどのような企業及び事例を扱うかなど、細かい粒度での内容を企業様としっかりとディスカッションをしたためです。このように、企業様の意図に沿うことができるように、また最終的に企業様に納得度の高い成果物を提供できるよう努めました

eラーニング導入による効果

上記のようなeラーニング教材を通してESGの考え方と自社との関連を知ることで、自社の事業や取り組みがどのようにサステナビリティ課題の解決に貢献できるのかを理解でき、これにより、サステナビリティの観点から日頃の業務を“自分事”として捉え直すができるようになると考えています。これにより社内での足並みが揃い、全社的なサステナビリティへの取り組みもスムーズに浸透が可能になるのです。

企業のサステナビリティ対応への要請が高まり続けている現代において、これが長期的な企業価値の創造に繋がると当社は考えています。

まとめ

今回はESG関連のeラーニング教材の支援事例をご紹介しました。急増するサステナビリティ対応への要請を受けて、eラーニング教材の導入だけでなく、社内研修に関するお問い合わせも大変多く頂いております。興味、関心をお寄せいただいた担当者様は、お気軽にお問い合わせください。

リクロマの支援について

弊社はISSB(TCFD)開示、Scope1,2,3算定・削減、CDP回答、CFP算定、研修事業等を行っています。
お客様に合わせた柔軟性の高いご支援形態で、直近2年間の総合満足度は94%以上となっております。
貴社ロードマップ作成からスポット対応まで、次年度内製化へ向けたサービス設計を駆使し、幅広くご提案差し上げております。
課題に合わせた情報提供、サービス内容のご説明やお見積り依頼も随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
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Author

  • 西家 光一

    2021年9月入社。国際経営学修士。大学在学中より国際人権NGOにて「ビジネスと人権」や「気候変動と人権」領域の活動を経験。卒業後はインフラ系研究財団へ客員研究員として参画し、気候変動適応策に関する研究へ従事する。企業と気候変動問題の関わりに強い関心を寄せ、リクロマ株式会社へ参画。

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