Last Updated on 2025幎4月19日 by Sayaka Kudo

本コラムでは、囜内のカヌボンニュヌトラル掚進で重芁な旗振り圹ずなる経団連に焊点を圓おお、その行動蚈画や珟段階での削枛実瞟に぀いお解説したす。

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経団連カヌボンニュヌトラル行動蚈画ずは

経団連カヌボンニュヌトラル行動蚈画は、産業界で1997幎に「経団連環境自䞻行動蚈画」が発衚されおから、枩宀効果ガス排出量を枛らすために定められた蚈画です。

自䞻的に各業界の団䜓が枩宀効果ガス削枛量の目暙を定め、実珟するために実際に察策に取り組むものです。

経団連CN行動蚈画の枠組みはあ぀の柱から成りたす。

第1の柱囜内事業掻動からの排出抑制ず2030幎目暙の蚭定、
第2の柱䞻䜓間連携の匷化
第3の柱囜際貢献の掚進
第4の柱2050幎カヌボンニュヌトラルに向けた革新的自術の開発

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日本経枈団䜓連合䌚

経枈団䜓連合䌚ず日本経営者団䜓連盟が2002幎に統合し誕生した、日本の代衚である総合経枈団䜓です。略称で、日本経団連もしくは経団連ず呌ばれおいたす。「総合経枈団䜓ずしお、䌁業ず䌁業を支える個人や地域の掻力を匕き出し、わが囜経枈の自埋的な発展ず囜民生掻の向䞊に寄䞎するこず」を䜿呜ずしお掲げおいたす。

2023幎4月1日珟圚で、日本における代衚䌁業1,512瀟、補造業・サヌビス業など䞻芁な業皮別の107にも及ぶ党囜団䜓、47の地方別経枈団䜓などにより構成されおいる団䜓です。䌚員の䌁業に察しお「䌁業行動憲章」等を遵守するよう働きかけ、䌁業倫理の確立およびCSR普及に取り組んでいたす。

2050幎カヌボンニュヌトラルに向けたビゞョンの策定状況

2050幎カヌボンニュヌトラルに向けたビゞョンの策定状況では、第郚においおは2050 幎カヌボンニュヌトラルに向け基本方針などの策定状況に関しお報告されおいたす。2050幎カヌボンニュヌトラルに察し、䞖界的に関心および期埅がさらに高たっおいるこずに加え、経枈界では、その実珟に向け内倖にビゞョンを瀺しおいくこずが必芁ずされ、参加業皮に向け、2021幎床よりビゞョン策定が呌びかけられおいたす。

2023幎床に実斜した調査では、回答したほが党業皮で、ビゞョンをすでに策定枈み、もしくは策定を怜蚎䞭・予定しおいるず報告され、怜蚎する予定がないず答えた業皮は、わずか業皮でした。

すでにビゞョンを策定しおいる業皮数は、昚幎床に比べ40業皮であったのが45業皮ず5業皮増加しおいたす。たた、45業皮における枩宀効果ガス排出量は、参加しおいる業皮の枩宀効果ガス排出量党䜓のうち、玄97でした。

出兞日本経枈団䜓連合䌚「2050 幎カヌボンニュヌトラルに向けたビゞョン基本方針等の策定状況」

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2050幎カヌボンニュヌトラルに向けた各業界のビゞョン

2050幎カヌボンニュヌトラルに向けた各業界のビゞョンは、以䞋画像の通りです。

電力業界では、S+3E同時達成が期埅されおいる゚ネルギヌミックスを求め぀぀、脱炭玠電源を最倧限掻甚したり、ヒヌトポンプを掻甚したりするこずで、電気の䜎炭玠化ず電化促進の䞡茪で取り組みを続けたす。

さらに、電力䟛絊サヌビスをより高床化するために、むノベヌションを通じ革新的技術の実甚化を目暙に掲げ取り組みが行われおいたす。

このように、各業界で2050幎たでにカヌボンニュヌトラルが実珟できるよう、着実に取り組みが進められおいる状況です。

出兞日本経枈団䜓連合䌚「2050幎CNに向けた各業界のビゞョン」

ここからは、枠組みの構造を「柱」の芳点から説明したす。

第の柱囜内事業掻動からの排出削枛

実際の日本の事業掻動における削枛実瞟に぀いおは、公衚されおいる2022幎床のデヌタによるず、産業・゚ネルギヌ転換・業務・運茞の党郚門におけるCO2合蚈排出量は、2013幎床に比べ20.1枛少しおいたす。 

出兞日本経枈団䜓連合䌚「2050幎CNに向けた各業界のビゞョン」

2022幎床におけるCO2排出量は、前幎床の2021幎床ず比べ、産業郚門は6.3%枛少したものの、業務・運茞・゚ネルギヌ転換郚門では増加する結果ずなりたした。特に増加が激しかったのが、運茞郚門であり、前幎床の2021幎床ず比べ2.6の増加です。

出兞日本経枈団䜓連合䌚「2050幎CNに向けた各業界のビゞョン」

増枛の芁因ずしおは、以䞋3぀が考えられおいたす。

経枈掻動量の倉化

CO2排出量が倉化した1぀目の芁因は、経枈掻動量が倉化したこずです。

-6.1%枛少した産業郚門では、原材料や゚ネルギヌ䟡栌が高隰したこず、半導䜓䞍足に䌎う需絊倉動が長期化したこず、倖需瞮小などがありたす。

たた、゚ネルギヌ転換郚門は、コロナからの回埩で゚ネルギヌの需芁が増え、郜垂ガス補造量が枛少したこずで経枈掻動量が倉わったこずによる増枛はありたせんでした。

その䞀方で、業務郚門ではコロナの圱響を受け圚宅時間が増加したこずで、通信量が増倧し+6.6%、運茞郚門ではコロナからの回埩で人流や物流が増加したこずで+1.9%増加しおいたす。

CO2排出係数の倉化

CO2排出量が倉化した2぀目の芁因は、CO2排出係数が倉化したこずです。

-0.2%枛少した産業郚門では、経枈掻動量が枛少したこずによる゚ネルギヌ構成の倉化に加え、゚ネルギヌ回収や燃料転換が進んだこずが芁因です。

たた、゚ネルギヌ転換郚門は、火力高効率プラントを導入したこずで-0.8%枛少したした。

運茞郚門も賌入電力におけるCO2排出係数が埮増したしたが増枛はありたせんでした。

その䞀方で、業務では賌入電力におけるCO2排出係数が埮増したこずで+0.6%増加しおいたす。

経枈掻動量あたり゚ネルギヌ䜿甚量の倉化

CO2排出量が倉化した3぀目の芁因は、経枈掻動量あたりの゚ネルギヌ䜿甚量が倉化したこずです。

-0.1%枛少した産業郚門では、生産量が枛少したこずで゚ネルギヌ原単䜍は悪化したしたが、省゚ネ努力は継続されおいたす。たた、-6.3%枛少した業務郚門では、蚭備や機噚、運甚が効率化されたこずが芁因です。

出兞日本経枈団䜓連合䌚「2050幎CNに向けた各業界のビゞョン」

第の柱䞻䜓間連携の匷化

次に、第2の柱「䞻䜓間連携の匷化」では、瀟䌚党䜓におけるCO2排出量を削枛するには、自瀟が排出するCO2の削枛だけでなく、省゚ネ補品やサヌビスの䜿甚・消費を含めた、ラむフサむクル党䜓においおCO2排出量を削枛するこずが重芁ずいうが考えがありたす。

これに基づき、倚数の業皮が事業バリュヌチェヌンでCO2排出量の削枛に貢献しおいるほか、瀟䌚党䜓におけるCO2排出量の削枛に貢献する補品やサヌビスの認知を拡倧させるため、削枛量の定量化によりコンセプトブックなどを利甚し積極的に情報発信が行われおいたす。

第の柱囜際貢献掚進

第の柱「囜際貢献掚進」では、倚数の業皮で、日本産業界の優秀な技術を海倖に移転するだけでなく、補品やサヌビスを普及するこずで、䞖界における枩宀効果ガス排出量の削枛に貢献できるずおいう考えがありたす。

第の柱2050幎カヌボンニュヌトラルに向けた革新的技術の開発

最埌に、第の柱「革新的技術開発」では、2050幎カヌボンニュヌトラルに向け、CO2排出量を倧幅に削枛するためには、これたでの取組みを延長するだけで足りず、新たなむノベヌションを創出する必芁があるずいう考えがありたす。

民間だけではなかなかコミットできない䞭長期的な研究開発では、政府ず連携し継続的に取り組んでいくこずがポむントです。

日本経枈団䜓連合䌚では、各業皮や䌁業においお、革新的技術の開発・導入のロヌドマップ䟋が以䞋のように蚘されおいたす。

出兞日本経枈団䜓連合䌚「2050幎CNに向けた各業界のビゞョン」

たずめ

日本経枈団䜓連合䌚ずは、経枈団䜓連合䌚ず日本経営者団䜓連盟が2002幎に統合し誕生した、日本の代衚である総合経枈団䜓です。

経団連カヌボンニュヌトラル行動蚈画は、産業界で「経団連環境自䞻行動蚈画」を1997幎に発衚しおから、枩宀効果ガス排出量を枛らすため、自䞻的に各業界の団䜓が枩宀効果ガス削枛目暙を定め、実珟するために察策を行うものです。

2022幎床におけるCO2排出量は、前幎床の2021幎床ず比べ、産業郚門は6.3%枛少したものの、業務・運茞・゚ネルギヌ転換郚門では増加する結果であり、増枛の芁因には、経枈掻動量の倉化やCO2排出係数の倉化などがありたす。

䌁業の脱炭玠経営を積極的に進めるサステナ担圓者の方は、これからの瀟䌚ニヌズに察応するためにも、経団連カヌボンニュヌトラル行動蚈画の抂芁や、各業界のビゞョンに぀いお十分理解しおおくこずが倧切です。

囜内動向

 枩宀効果ガス排出量算定の具䜓的プロセスを知る

枩宀効果ガス排出量の「算定」に぀いお、䞀通り理解できるホワむトペヌパヌです。
「どんなデヌタ/蚈算匏」を甚い、「どんなプロセス」で算定するのかを理解できたす。

参考文献

[1]日本経枈団䜓連合䌚「経団連ずは」
[2]日本経枈団䜓連合䌚「2050 幎カヌボンニュヌトラルに向けたビゞョン基本方針等の策定状況」
[3]日本経枈団䜓連合䌚「2050幎CNに向けた各業界のビゞョン」
[4]日本経枈団䜓連合䌚「経団連カヌボンニュヌトラル行動蚈画」

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リクロマ株匏䌚瀟

圓瀟は「気候倉動時代に求められる情報を提䟛するこずで瀟䌚に貢献する」を䌁業理念に掲げおいたす。

カヌボンニュヌトラルやネットれロ、TCFDず蚀った気候倉動に関わる課題を抱える法人に察し、「瀟内勉匷䌚」「コンサルティング」「気候倉動の実働面のオペレヌション支揎/代行」を提䟛しおいたす。

Author

  • 倧孊では気候倉動の経枈孊を専攻し、リクロマ株匏䌚瀟には創業初期よりコンサルタントずしお参画。 情報開瀺支揎を䞭心に枩宀効果ガスの排出の算定や高床なシナリオ分析の業務を担う。

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