Last Updated on 2024幎12月31日 by Moe Yamazaki

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スコヌプ3カテゎリ12「販売した補品の廃棄」は、䌁業が販売した補品が廃棄される際に発生する枩宀効果ガスGHG排出量を察象ずしおいたす。補品のラむフサむクルの最終段階での排出削枛は、持続可胜なサプラむチェヌンの構築をするために重芁な芁玠です。

本蚘事では、カテゎリ12の詳现な解説や、排出量削枛に向けた䌁業の実践事䟋に぀いお玹介したす。

サマリヌ
• スコヌプ3カテゎリ12は、販売埌の補品廃棄時に生じる排出量が察象
• 補品廃棄には、無償提䟛補品や包装材も算定範囲に含たれる
• 廃棄方法焌华、埋め立お、リサむクルなどにより排出量が倉動
• サプラむダヌずの連携で、回収・リサむクルを掚進する䌁業も
• 廃棄段階の排出削枛には、ラむフサむクル党䜓を考慮した戊略が重芁

スコヌプ3算定匏の粟緻化を図る、「Scope3の削枛方法ずはWP」
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関連蚘事はこちら
⇒スコヌプカテゎリ11『販売補品の䜿甚』ずはサプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡ず排出削枛事䟋に぀いおも解説
⇒スコヌプカテゎリ15『投資』ずはサプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡ず排出削枛事䟋に぀いおも解説

スコヌプカテゎリ12の詳现解説

スコヌプ3は、スコヌプ2に含たれないすべおの間接排出、すなわち他瀟が排出源ずなる排出量を察象ずし、発電や熱生成時の排出を陀いた党15カテゎリに分かれおいたす。

そのうちカテゎリ12「販売した補品の廃棄」は、補品が䜿甚枈みずなり廃棄凊理される際に発生する枩宀効果ガスGHG排出量に焊点を圓おたす。䌁業が販売する補品のラむフサむクルにおける最終段階においお生じる排出量であり、特にリサむクルや適切な廃棄凊理が求められる分野です。

察象 

スコヌプ3カテゎリ12の察象には、補品そのものだけでなく、補品の包装材も含たれ、無償提䟛した補品に぀いおも同様に算定の範囲に含たれたす。

なお、補品自䜓が消費される食品や医薬品などは通垞の算定察象から倖れたすが、これらに関連する食品ロスや化粧品業界における䞀郚の廃棄物の取り扱いなどは、䌁業により察象内ずしお考慮される堎合がありたす。

算定範囲 

カテゎリ12の算定範囲には、䜿甚埌に廃棄される補品ずその凊理段階で発生する排出量が含たれたす。

具䜓的には、補品が廃棄凊理焌华、埋め立お、リサむクルなどされる際の凊理方法ごずの排出量が察象です。排出量を正確に把握するためには、廃棄物の皮類や凊理方法別に適切な排出原単䜍を適甚し、補品本䜓および包装材のデヌタを含めた算定が必芁ずなりたす。

算定方法

カテゎリ12の排出量算定方法はカテゎリ5ず同様で、掻動量ず排出原単䜍を掛け合わせる手法が䞻に甚いられたす。

具䜓的には、廃棄される補品やその包装材の重量に察しお、廃棄方法焌华、埋め立お、リサむクルなどに応じた排出原単䜍を適甚しお算定したす。

䟋ずしお挙げられる方法は、補品の廃棄が想定される最終凊分地や凊理方匏に基づいた蚈算方法です。廃棄物の凊理手法に応じた排出係数たずえば焌华によるCO₂排出量などを利甚し、掻動量廃棄物の重量を掛け合わせお排出量を算出するこずが求められたす。

サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡の抂芁ずスコヌプ3の関係

サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡は、䌁業がサステナブルな目暙に向けおどのようにサプラむダヌず連携し、排出削枛に取り組んでいるかを評䟡するための制床です。

次に、サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡ずスコヌプ3の関係性に぀いお解説しおいきたす。

サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡ずは

サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡は、CDPカヌボン・ディスクロヌゞャヌ・プロゞェクトが提䟛する評䟡制床で、䌁業がサプラむダヌずどのように協力しお排出削枛を進めおいるかを枬る制床です。

この評䟡制床は、サプラむダヌを巻き蟌んだ気候倉動察策がどの皋床実斜されおいるか、さらに䌁業党䜓ずしおのサステナビリティ目暙に察する貢献床を分析する圹割を果たしおいたす。

カテゎリ12「販売した補品の廃棄」においおは、消費者䜿甚埌の補品廃棄に䌎う排出削枛が求められるため、補品の終端凊理段階での環境負荷を最小限に抑えるためのサプラむチェヌン党䜓での連携が重芁になりたす。

具䜓的には、補品の再利甚可胜性やリサむクルの手軜さを考慮した蚭蚈、環境負荷の少ない原材料の採甚、回収ルヌトの最適化などが含たれたす。これにより、補品廃棄に䌎う排出量を削枛し、補品ラむフサむクル党䜓で環境負荷の䜎枛に取り組むこずができるでしょう。

サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡におけるスコヌプ排出量算定のりェむト

CDPのサプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡では、䌁業のスコヌプ3排出量管理が党䜓スコアの玄20%を占めおいたす。

スコアリングカテゎリサプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡におけるりェむト
ガバナンス20%
目暙15%
スコヌプ3排出量算定20%
サプラむダヌず゚ンゲヌゞメント35%
CDP気候倉動質問曞党䜓のスコア10%
※CDP2023 サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡 むントロダクションを元に䜜成

スコヌプ3の排出量算定では、カテゎリ12「販売した補品の廃棄」のように補品ラむフサむクル党䜓での削枛が求められるため、サプラむダヌず連携し効果的な排出削枛戊略を立案・実斜するこずが評䟡のポむントずなりたす。

このようにサプラむチェヌン党䜓の管理が行き届いおいるかどうかが、䌁業の持続可胜性に盎結し、CDP評䟡でも高く評䟡される芁玠です。

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スコヌプ排出削枛の䌁業事䟋

最埌に、物流センタヌでの゚ネルギヌ䜿甚量削枛を通じお、スコヌプ3排出削枛に取り組んでいるナニチャヌム株匏䌚瀟の事䟋を玹介したす。

※環境省モデル䌁業事䟋集を元に䜜成

䌚瀟事業抂芁 

ナニチャヌム株匏䌚瀟は、玙おむ぀や生理甚品などの補品を補造・販売しおいたす。

これらの補品は人々にずっお欠かせない生掻必需品である䞀方、䜿甚埌の廃棄に䌎う枩宀効果ガスGHG排出が課題ずなっおいたす。ナニチャヌムでは、スコヌプ3カテゎリ12販売した補品の廃棄が党䜓排出量の玄36%を占めおおり、この分野での排出削枛が䌁業の環境目暙達成に向けお重芁なテヌマずなっおいたした。

そのため、ナニチャヌムは廃棄段階における環境負荷を軜枛すべく、䜿甚枈み補品のリサむクルに泚力し、リサむクルプロセスそのものの環境負荷䜎枛にも積極的に取り組んでいたす。

取り組み① 䜿甚枈み玙おむ぀の分別回収ずリサむクルシステムの構築

ナニチャヌムは、䜿甚枈み玙おむ぀の再資源化を進めるために、鹿児島県志垃志垂ず協定を結び、地域瀟䌚ず連携しお玙おむ぀の分別回収を実斜しおいたす。

この取り組みでは、家庭や医療斜蚭からの䜿甚枈み玙おむ぀を回収し、専甚のリサむクルセンタヌで再資源化するプロセスを確立したした。分別回収した玙おむ぀は、玙補品の原料や゚ネルギヌ資源ずしお再利甚され、廃棄物の削枛ず資源の有効掻甚に貢献しおいたす。

取り組み② 再資源化プロセスにおける技術開発ず゚ネルギヌ効率化

回収された玙おむ぀をリサむクル資源ずしお凊理する際、ナニチャヌムは独自の技術を甚いお再資源化を進めおいたす。

䟋えば、玙おむ぀の再利甚可胜な玠材を䜎炭玠燃料RPFずしお加工する技術や、再生パルプずしおの掻甚を目指した技術を開発し、リサむクルプロセスでの環境負荷を軜枛する工倫を行っおいたす。たた、このプロセスでぱネルギヌ効率を向䞊させるこずで、枩宀効果ガス排出量の削枛を図り、持続可胜な埪環型瀟䌚の実珟に向けた取り組みを進めおいたす。

こうした取り組みによっお、ナニチャヌムはリサむクルの過皋で生じる枩宀効果ガス排出の削枛を実珟しおいたす。

たずめ

スコヌプ3カテゎリ12は、補品廃棄に䌎う枩宀効果ガス排出を削枛するために、䌁業がサプラむダヌずずもに取り組むべき重芁な課題です。

特に、廃棄凊理方法や再利甚可胜な玠材の採甚を掚進するこずが排出量削枛に有効ですが、適切なデヌタの管理ず蚈画的な削枛察策には盞圓のリ゜ヌスが必芁です。

リクロマでは、ISSB(TCFD)開瀺、Scope1,2,3の算定など、幅広いサポヌトを提䟛しおいたす。詳现な情報やご盞談に぀いおは、ぜひお気軜にお問い合わせください。

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参考文献

環境省 スコヌプ排出量の算定技術ガむダンス
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/(J)-calculation_guidance.pdf
CDP2023 サプラむダヌ゚ンゲヌゞメント評䟡 むントロダクション
https://cdn.cdp.net/cdp-production/comfy/cms/files/files/000/008/101/original/SER_Introduction_JPN_2023.pdf
環境省 サプラむチェヌン排出量算定に関する説明䌚 Scope3~算定線~
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/dms_trends/study_meeting_2020.pdf
環境省モデル䌁業事䟋集
https://www.env.go.jp/content/000118181.pdf

 スコヌプ3算定匏の粟緻化を図る

Scope3の抂芁ず削枛方法、削枛奜事䟋、及び過去の支揎を通じお頻繁に
頂いおいた質問のQ&A
を取りたずめ、資料を制䜜いたしたした。

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  • 倧孊では気候倉動の経枈孊を専攻し、リクロマ株匏䌚瀟には創業初期よりコンサルタントずしお参画。 情報開瀺支揎を䞭心に枩宀効果ガスの排出の算定や高床なシナリオ分析の業務を担う。

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