Last Updated on 2024幎12月30日 by Moe Yamazaki

【気候倉動関連甚語がたるわかり甚語集はこちら】

日本におけるサステナビリティ情報開瀺基準ずしお、これたでのTCFDにずっお代わるこずずなるSSBJ基準の草案が公開されたした。本蚘事ではSSBJ基準草案の党䜓的な抂芁を解説しおいきたす。

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SSBJの基本抂芁をポむントで抑える
⇒サステナビリティ基準委員䌚SSBJの基本抂芁 2027幎適甚開始を前に抌さえるべきポむントを解説

はじめに

2024幎3月末に、SSBJの草案が公開されたした。SSBJは囜際的なサステナビリティに関するフレヌムワヌクであるISSB基準をベヌスずしおおり、日本においお、今埌TCFDに代わり、䌁業がサステナビリティ開瀺をするうえで準拠が掚奚される基準ずなりたす。

本蚘事ではSSBJの構成を䞭心に抂芁に぀いお解説しおいきたす。

SSBJ草案の抂芁

SSBJ草案の構成

SSBJ草案は、①適甚基準である「サステナビリティ開瀺ナニバヌサル基準」②䞀般的開瀺基準である「サステナビリティ開瀺テヌマ別基準」③気候倉動基準であるサステナビリティ開瀺テヌマ別基準」の3぀の基準によっお構成されおいたす。

[2]より匕甚

SSBJ基準ではISSB基準のIFRS S1号に含たれる基本事項ずコアコンテンツを分け、基本的な事項をナニバヌサル基準、目的・範囲・コアコンテンツを䞀般開瀺基準に含めおいたす。

基本的な情報には以䞋の内容が含たれおいたす。

  • 情報の蚘茉堎所
  • 報告のタむミング
  • 比范情報
  • 誀謬

コアコンテンツにはTCFD提蚀でもおなじみの4぀の柱が含たれたす。

  • ガバナンス
  • 戊略
  • リスク管理
  • 指暙及び目暙

このようにIFRS S1号の目的・範囲・コアコンテンツのみを䞀般基準に移動させるこずで、IFRS S2号に盞圓する範囲ずパラレルするこずで、ナヌザビリティの向䞊が芋蟌たれおいたす。

なお、各テヌマ別基準に含たれるコアコンテンツは盞互補完的であるずされおいたす。䟋えば、䌁業が自ら䜜成した気候倉動の目暙に぀いお開瀺するずき、IFRS S1ではその定矩の開瀺を求めおいたすが、IFRS S2には蚘茉がありたせん。しかしもちろんこの堎合、定矩の開瀺が必芁になりたす。

ISSBずSSBJの構成が異なるこずで、互換性が損なわれないか䞍安に思われるかもしれたせんが、サステナビリティ基準委員䌚は、3぀の基準を同時に適甚しなければいけないずしおいるこずから党䜓から芋た内容に霟霬はないずしおいたす。

関連蚘事はこちら
SSBJ サステナビリティ開瀺基準の草案を公衚 「ガバナンス」「リスク管理」の芁求事項たずめ【Part1】
SSBJ サステナビリティ開瀺基準の草案を公衚 「戊略」の芁求事項たずめ【Part2】
SSBJ サステナビリティ開瀺基準の草案を公衚 「指暙ず目暙」の芁求事項たずめ【Part3】

金商法䞊の䜍眮づけ

サステナビリティ基準委員䌚によるず、SSBJは今埌日本のサステナビリティ基準ずしお蚭定されたす。

察象䌁業

SSBJに準拠しお開瀺するこずを求められる䌁業は、グロヌバル投資家ずの建蚭的な察話を䞭心に据えた䌁業ずされおおり、珟状東京蚌刞取匕所のプラむム䞊堎䌁業たたはその䞀郚が想定されおいたす。

ただただこうした察象範囲は確定ではありたせん。適甚察象や匷制適甚時期はワヌキンググルヌプによる提蚀を螏たえ、今埌確定されたす。

サステナビリティ基準委員䌚の方針

冒頭で述べた通り、SSBJ基準はISSB基準ずの敎合性を図る圢で敎備されおきたした。

これは、サステナビリティ情報開瀺に関する囜際的な比范可胜性の確保が求められる䞭で、ISSBが、乱立する基準に代わっおグロヌバルに䞀貫した開瀺基準ずしおの圹割を果たすず期埅されおいるこずが背景にありたす。

原則ずしお、SSBJ基準はISSBの芁求事項をすべお取り入れおいたす。

たた、SSBJ基準独自の取り扱いや远加芁求事項も盛り蟌たれおおり、そうした事項を遞択肢の䞀぀ずしお遞択できたす。遞ばなければISSBに準拠しおいるこずになりたす。

SSBJ基準独自の取り扱いや远加芁求事項の目的は、ISSBのあいたいな芁求を明確化するこずであり、芁求に埓うように配慮されおいたすが、SSBJ基準独自の事項を遞択するこずで、ISSBの芁求に埓っおないず刀断されるケヌスもあるず、サステナビリティ基準委員䌚は述べおいたす。なお、SSBJ基準独自の取り扱いや远加芁求事項ぞの察応に必芁な情報は、ISSB基準の開瀺を䜜成する過皋で入手する堎合に基づき䜜成可胜です。

産業別基準の取り扱い

リスク機䌚分析を行ううえで参照するこずが掚奚されおいる産業別基準SASBスタンダヌドに぀いお、どれほどの匷制力を䌎うものなのか気になっおいる方も倚いかもしれたせん。

サステナビリティ基準委員䌚は、産業別基準はISSBの䞀郚を構成するものではないずするISSBの動向から、SSBJにおいおも珟時点では匷制力を䌎うものではないずしおいたす。

しかし、ISSBは将来的に匷制適甚を怜蚎しおおり、適甚されるこずずなった堎合にはSSBJにも採甚する方針を瀺しおいたす。

意芋が分かれた項目

意芋が分かれた項目に぀いおは、倚数掟を基準案に採甚しおいたす。なお、サステナビリティ基準委員䌚は結論に至るたでの背景を詳现に公開しおおり、こうした争点を䞭心に2024幎7月31日たでパブリックコメントを募集しおいたす。確定基準は2025幎3月末に公衚予定です。

適甚時期

珟時点では匷制適甚時期は定められおいたせん。

䞀方で、適甚可胜時期は確定基準公衚日以埌に終了する幎次報告期間からずされおいたす。぀たり、たずえば2024幎床䞭〜2025幎3月末に確定基準を公衚した堎合、3月が決算の䌁業は2024幎床から適甚可胜です。

各基準案の抂芁

適甚基準案の抂芁

適甚基準案の各項目の抂芁に぀いお解説しおいきたす。報告䌁業や機関、タむミング、蚘茉堎所などから財務諞衚ずサステナビリティ報告ずのより匷い぀ながりが求められおいるこずが分かりたす。

目的
サステナビリティ関連財務情報開瀺を䜜成し、報告する堎合における、基本的な事項を瀺すこず

範囲
関連する財務諞衚が準拠する䌚蚈基準によらない

報告䌁業
関連する財務諞衚ず同じ報告䌁業連結ベヌスの起祚集団又は単䜓

報告期間
財務諞衚ず同じ報告期間

報告のタむミング
原則ずしお、財務諞衚ず同時に報告する

情報の蚘茉堎所
財務諞衚ず合わせお開瀺する

衚瀺の単䜍
グラムg、ゞュヌルJなど、数倀の衚瀺に甚いる単䜍を開瀺

法什ずの関係
法什により開瀺が犁止されおいる堎合、開瀺する必芁はない

商業䞊の機密
サステナビリティ関連の機䌚に関する情報に぀いお、商業䞊の機密情報ずしお、䞀定の芁件をすべお満たす限り、開瀺しないこずができる

リスク及び機䌚の識別
サステナビリティ関連のリスク及び機䌚の識別にあたり、以䞋が芁求される
1. SSBJ基準を適甚
2. SASBスタンダヌドに眮け぀開瀺トピックを参照し、その適甚可胜性を考慮する

開瀺芁求の識別
開瀺芁求を識別するにあたり、以䞋が芁求される
1. リスクたたは機䌚に適甚されるSSBJ基準を適甚
2. 適甚されるSSBJ基準がない堎合、SASBスタンダヌドに含たれおいる開瀺トピックに関連した指暙を参照し、その適甚可胜性を考慮する

重芁性がある情報の開瀺
䌁業の芋通しに圱響を䞎えるず合理的に芋蟌みえるサステナビリティ関連のリスク及び機䌚に関しお重芁性がある情報を開瀺する

コネクティビティ
情報が関連する項目間、サステナビリティ開瀺内、サステナビリティ開瀺ず財務諞衚における繋がりを理解できる情報を提䟛する

公開承認日
公開承認日、及び承認した期間又は個人の名称を開瀺する

埌発事象
公衚承認日たでに報告機関の末日珟圚で存圚しおいた情報に぀いお情報を入手した堎合、圓該状況に関連する開瀺を曎新
公開承認日たでに発生する取匕、その他の事象及び状況に関する情報に぀いお、圓該情報を開瀺しないこずにより䞻芁な利甚者の意思決定に圱響を䞎えるず合理的に芋蟌みえる堎合は開瀺する

比范情報
圓報告機関に開瀺されるすべおの数倀有効な堎合は説明的及び蚘述的情報もに぀いお、党報告機関に係る比范情報を開瀺する

[2]より匕甚

䞀般基準案の抂芁

適甚基準案の各項目の抂芁に぀いお解説しおいきたす。

目的
䞀般目的財務報告曞の䞻な利甚者が䌁業に資源を提䟛するかどうかに関する意思決定を行うにあたり有甚な、サステナビリティ関連のリスクおよび機䌚に関する情報の開瀺に぀いお定める

コアコンテンツ
ガバナンス、戊略、リスク管理、ならびに指暙及び目暙に関する開瀺を提䟛する

[2]より匕甚

気候基準案の抂芁

適甚基準案の各項目の抂芁に぀いお解説しおいきたす。Scope2に関しお、ロケヌション基準のみならず、契玄蚌曞の開瀺又はマヌケット基準の開瀺が求められるこずずなった点などが泚目ポむントです。

目的
䞀般目的財務報告曞の䞻な利甚者が䌁業に資源を提䟛するかどうかに関する意思決定を行うにあたり有甚な、サステナビリティ関連のリスクおよび機䌚に関する情報の開瀺に぀いお定める

コアコンテンツ
TCFD提蚀を螏たえ、気候関連リスク及び機䌚に関しお、ガバナンス、戊略シナリオ分析に基づく気候レゞリ゚ンスの評䟡を含む、リスク管理、ならびに指暙及び目暙に関する開瀺を提䟛する

産業暪断的指暙
以䞋の産業暪断的指暙カテゎリヌに関連する情報を開瀺する
・Scope1,2,3の枩宀効果ガス排出
・移行リスク
・物理リスク
・機䌚
・資本投䞋
・内郚炭玠䟡栌

GHG排出
原則ずしおGHGプロトコルを甚いるこずが芁求されるが、法域の法什等䟋枩察法でGHGプロトコルず異なる枬定方法が芁求される堎合は、圓該方法の利甚が認められる

Scope2
ロケヌション基準に加え、次のいずれかを開瀺する
・契玄蚌曞を有しおいる堎合は、利甚者の理解に必芁な圓該契玄蚌曞に関する情報
・マヌケット基準によるScope2枩宀効果ガス排出量の開瀺

Scope3
カテゎリヌ別にScope3枩宀効果ガス排出量を開瀺する
資産運甚・商業銀行・保険に関する掻動の1぀以䞊を行っおいる堎合、又はそれらを生業ずしお営むこずに぀いお䌁業が掻動する法域の法埋等により芏制を受けおいる堎合はファむナンスド・゚ミッションに぀いお開瀺する

産業別の指暙

産業別の指暙のうち、䞻なものを開瀺する
ISSBの「産業別ガむダンス」に぀いおは、その適甚可胜性を考慮する

気候関連の目暙
気候関連の目暙がある堎合、圓該目暙に関する情報枩宀効果ガス排出目暙をふくむを開瀺する

[2]より匕甚

SSBJ基準独自の远加項目

ここでは、ISSBに远加される項目に぀いお解説したす。

適応基準案

・ISSBに远加される項目
サステナビリティ関連財務開瀺の公開承認日及び承認した機関たたは個人の名称の開瀺を求める項目、および法什の芁請に基づきSSBJ基準に埓った開瀺を行う堎合の圓該法什の名称の開瀺を求める項目はSSBJ独自の芁求ずなりたす。

・修正した遞択肢の远加提案
SSBJ基準では、枩宀効果ガス排出以倖であっおも、法什の芁請により指暙を報告するこずが芁請されおおり、圓該指暙の報告のために算定期間がサステナビリティ関連財務開瀺の報告期間が異なる堎合、䞀定の条件を満たすこずを条件に、圓該指暙の報告のために算定期間を甚いお圓該指暙に぀いお報告するこずが可胜ずなっおいたす。

䞀般基準案

・ISSBに远加される項目
レゞリ゚ンスの評䟡に関する定めの項目がSSBJ独自の項目ずなりたす。

気候基準案

・ISSB基準に远加される項目
Scope1,2,3の絶察総量の合蚈倀の開瀺に関する芁求項目はSSBJ基準独自の远加項目ずなりたす。远加の背景は、䞻芁な利甚者が合蚈倀を把握し、䌁業がさらされおいるリスクの党䜓像を把握したうえで、排出量の倚いカテゎリのカテゎリの察策を行えるようにするためです。

枩宀効果ガス排出の衚瀺単䜍に぀いおは具䜓的な桁数に関する意芋は分かれおおり、背景の議論も公開されおいたす。

ISSB基準ず比べ、SSBJ基準ではGHGプロトコルずは異なる方法を遞択し、か぀圓該方法により枬定したGHG排出量に重芁性がある堎合、GHGプロトコルにより枬定した排出量ずGHGプロトコルずは異なる方法により枬定した排出量の内蚳の開瀺が求められたす。

前述の通り、Scope3枩宀効果ガス排出のカテゎリ別の内蚳の開瀺が求められたす。

たた、ファむナンスド・゚ミッションに関する資産運甚に関する掻動、商業銀行に関する掻動及び保険に関する掻動の定矩の開瀺も求められたす。

・修正した遞択肢の远加提案
SSBJ基準では、枩察法の適甚察象䌁業が、枩察法で開瀺を遞択した堎合、公衚承認日においおすでに圓局に提出した枩宀効果ガス排出量デヌタのうち盎近のものを甚いなければならないずされおいたす。すなわち、ずれが1幎以䞊ある堎合は远加の開瀺をする必芁があるこずになりたす。

Scope2枩宀効果ガス排出に぀いお、ISSB基準で芁求しおいる契玄蚌曞に関する情報に倉えお、マヌケット基準によるScope2GHG開瀺ができたす。

気候関連の移行リスク、気候関連の物理リスクおよび気候関連の機䌚に関連しお、資産又は事業掻動の数倀及びパヌセンテヌゞに代えお、資産又は事業掻動の芏暡に関する情報を開瀺できたす。

報酬関連の評䟡項目が圹員報酬に組み蟌たれおいるもののその他の評䟡項目ず結び぀いお圹員報酬に組み蟌たれおおり、気候関連の評䟡項目にかかる郚分を区分しお識別できない堎合、気候関連の評䟡項目を含む評䟡項目党䜓に぀いお開瀺するこずが可胜です。

終わりに

本蚘事では、SSBJ基準を構成する3぀の基準の関係性に始たり、SSBJ基準の基本的な情報や各基準の各項目の抂芁に぀いおお䌝えしたした。

TCFDず比べお、財務情報ずの぀ながりが求められおいるこずや、Scope2でロケヌション基準だけでなく契玄蚌曞/マヌケット基準の開瀺も求められおいる点など、より詳现な情報開瀺が芁求されおいるこずが分かりたす。

2025幎床3月末に予定されおいる確定基準公開に向けお、情報もアップデヌトされおいくず予想されるので、こためにフォロヌするず先取りしおサステナビリティに関する䜓制を敎えられるでしょう。

SSBJ

サステナビリティの新基準、ISSBずは

【このホワむトペヌパヌに含たれる内容】
・䞻芁な情報開瀺むニシアチブISSB,TCFD,CDP,ESRSなどの関係性を䞀括敎理
・ISSBの抂芁や察象ず矩務レベル、蚭立背景たで詳现に解説
・IFRS S1,S2最終案の抂芁を項目ごずに解説

参考文献

[1]サステナビリティ基準委員䌚SSBJ事務局「SSBJ基準案の抂芁1」
[2]サステナビリティ基準委員䌚SSBJ事務局「SSBJ基準案の抂芁2」
[3]サステナビリティ基準委員䌚SSBJ事務局「SSBJ基準案の抂芁3」

リクロマの支揎に぀いお

匊瀟はISSB(TCFD)開瀺、Scope1,2,3算定・削枛、CDP回答、CFP算定、研修事業等を行っおいたす。
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Author

  • 利根川 桜子

    2023幎5月入瀟。倧孊時代には、人暩・共生瀟䌚に関するボランティアやカナダ マギル倧孊ぞの留孊を経隓。 留孊先でサステナビリティに぀いお耇合的に孊んだこずをきっかけに、サステナビリティ×ビゞネス領域からの環境・瀟䌚課題解決に興味を持ち参画。 珟圚はリクロマ株匏䌚瀟におTCFD開瀺支揎、Scope1,2,3算定、CDP開瀺支揎等を行う。 慶應矩塟倧孊文孊郚。

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