Last Updated on 2023年12月5日 by Yuma Yasui
11月30日から、気候変動対策を話し合う国連の会議COP28がアラブ首長国連邦・ドバイで開催されます。今回の会議にて、パリ協定に対しての進捗確認が行われ、5年ごとに提出が必要な国別削減目標(次回は2025年までに提出)に影響を与える可能性があります。
11月30日から、気候変動対策を話し合う国連の締約国会議COP28がアラブ首長国連邦・ドバイで開催されます。今回の会議は、1992年に国連で採択された気候変動枠組条約を結んだ国や地域が参加するCOP(国連気候変動枠組条約締約国会議)の28回目の会議となります。
今回の会議での注目テーマとして、第1回グローバル・ストックテイク(GST)、ロス&ダメージ(気候変動の悪影響による損失と損害)への対応について、また途上国への資金支援の新たな仕組みや脱化石燃料の加速が挙げられます。
特に、今回COP28にて議論されるグローバル・ストックテイク(GST)とは、パリ協定の掲げる目標に対して、世界全体でどの程度達成できたか、5年ごとに進捗を確認する制度です。
パリ協定では、世界全体の平均気温の上昇を産業革命前と比較して2度を十分下回るものとし、1.5度に抑える努力することを目標と設定されましたが、各国の目標の高さに関しては各国にて自主的に決定されます。そのため、パリ協定は5年ごとに各国の削減目標などを定めた国際約束「国が決定する貢献」(NDC)を見直し、目標を引き上げる呼びかけを行います。その際に、5年ごとにNDCでの目標を評価する仕組みが、グローバル・ストックテイク(GST)です。第一回のGSTは2021年から動き出し、今回のCOP28では、世界全体の取り組みの現状が共有されるとともに、気候変動対策の強化に向けた今後の取り組みにおいての議論がなされる予定です。
【参考】COP28,日立, 三菱UFJリサーチコンサルティング, IGES
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