Last Updated on 2023年12月4日 by Yuma Yasui

9月26日に国際エネルギー機関(IEA)が1.5℃に気温上昇を抑えるための、新しい脱炭素ロードマップを発表。IEAが発行するレポートは世界的に大きな影響力を持ち、主要なクリーンエネルギー技術の驚異的な成長が必要だが1.5℃目標は達成可能と認識を示しています。

9月26日に国際エネルギー機関(IEA)が1.5℃に気温上昇を抑えるための、新しい脱炭素ロードマップ「Net Zero Roadmap: A Global Pathway to Keep the 1.5 °C Goal in Reach — 2023 Update」を発表しました。

2021年5月には、IEAは「Net Zero by 2050」として、2050年までの二酸化炭素排出のネットゼロのためのロードマップを発表。今回の報告書は、これに2021年以降の進捗を加えたものになります。今回の発表では主要なクリーンエネルギー技術の驚異的な成長が必要だが、1.5℃目標は達成可能と認識を示しています。

以下のポイントは今回の発表で挙げられた1.5℃目標の達成に必要な成長・投資になります。

  • 2030年までに、世界の再生可能エネルギー設備容量を現在の3倍の11,000ギガワットまで増やすことで大幅な排出削減を実現する
  • 途上国におけるクリーンエネルギー投資の拡大に向け、2030年代初頭までに投資額を約2.6倍(1兆8000億米ドルから4兆5000億米ドル)に引きあげる
  • EV車やヒートポンプをはじめとした電化の普及と加速
  • 石油・天然ガス事業からのメタン排出の削減
  • CO2削減対策を行わない石炭発電所の新規承認の即時停止や油田やガス田の新規開発の停止

【参考】
IEA(2023/9/26)「Net Zero Roadmap A Global Pathway to Keep the 1.5 °C Goal in Reach」

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Author

  • 西家 光一

    2021年9月入社。国際経営学修士。大学在学中より国際人権NGOにて「ビジネスと人権」や「気候変動と人権」領域の活動を経験。卒業後はインフラ系研究財団へ客員研究員として参画し、気候変動適応策に関する研究へ従事する。企業と気候変動問題の関わりに強い関心を寄せ、リクロマ株式会社へ参画。