Last Updated on 2022年10月25日 by 西家 光一
2022年10月、経済産業省は第10回非財務情報の開示指針研究会を開催しました。
本研究会は、企業の非財務情報の開示重要性の高まりを受け、企業と非財務情報利用者との質の高い会話につながる開示やその媒体の在り方を検討するととともに、我が国の立場を明確にし、非財務情報開示に関する国際的評価を高めることを目的に設置されました。
第10回目となる今回は、サステナビリティ情報と財務情報の同時開示をめぐる国内外の議論や、サステナビリティ情報の収集・集計・開示にあたっての課題などが議論されました。
経済省におけるサステナビリティ情報開示をめぐる今後の方向性としては、サステナビリティ情報開示の質的・量的増大と開示義務化及び、サステナビリティ情報と財務情報の同時開示要求の2点が挙げられます。そして信頼性のあるサステナビリティ情報の効率的な収集・集計・開示の必要性を挙げ、企業と保証提供者に対して求められる方向性を発表しました。
企業の課題としては、収集・集計・開示の社内体制等の設備が挙げられ、課題の識別やスコープの設定における全体方針、担当部署の設置、人材育成等の必要性が議論されました。他方で、保証提供者に対しては、体制整備とデジタル技術を活用した効率化等が課題として挙げられました。
今後は、本研究会の下にワーキンググループを立ち上げ、年度内を目途に課題整理と方策について取りまとめると発表しています。
【参考】
経済産業省(2022)「第10回 非財務情報の開示指針研究会」