Last Updated on 2023年4月27日 by 岩﨑有桜
2022年12月23日、日本監査役協会が「サステナビリティの取組みについてのアンケート調査」結果を公表しました。この調査は1,362 社を対象に、2022年7 月中旬から 8 月上旬にかけて行われ、510社(回答率 37.4%)から回答が得られました。
質問項目は、①マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)②経営戦略への組込み、③指標と目標(KPI)、④リスク・マネジメント、⑤サステナビリ ティ・ガバナンスの状況などでした。
各社が設定する環境面のマテリアリティについては、高い回答から順に「温室効果ガス排出量」76.3%、「廃棄物及び有害物質管理」55.0%、「エネルギー管理」52.9%でした。温室効果ガス排出量削減に向けた取組みが進んでいることがうかがえます。
また、経営戦略へのサステナビリティの組込みについては、中期経営計画(2025年まで目安)に組み込まれている会社が最も多く68.4%でした。一方で、中期経営計画に組み込まれていない・ 中長期計画を作成していない会社はともに 27.5%でした。サステナビリティへの取組みは最終的には経営戦略と一体化して進められることが求められますが、まだ組み入れていない企業も一定数あると推測されています。
今後に向けての課題として、開示したサステナビリティ情報の虚偽記載の責任、情報開示における重要性の判断基準の明確化、開示情報の信頼性の確保の3点が挙げられています。
【参考】
日本監査役協会(2023)企業のサステナビリティへの取組みおよび監査等委員会の関与の在り方 〈現状分析編〉
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