Last Updated on 2026年10月26日 by Moe Yamazaki
EcoVadisでは社内で管理している方針や活動記録も証拠書類の候補になります。ただし、資料が見つかっても、そのまま回答の根拠にできるとは限りません。何を説明できる資料か、現在も有効か、評価対象の会社や拠点に適用されるかを確認することが大切です。
公開資料に加えて社内の既存資料にも目を向ける
証拠書類を探す際は、サステナビリティレポートやウェブサイトに加えて、関係部門が日常業務で管理している資料も確認の対象になります。公式ヘルプセンターでも、手順書や就業規則などが提出可能な文書の例として挙げられています。[1]
資料を読むときは、方針、活動の実施、実績の報告のうち、何を説明できるかに注目しましょう。たとえば、研修の計画書と実施記録では分かることが異なります。計画が書かれていても、実施済みであることまで示せるとは限りません。
必要な資料を判断するには、設問で求められている内容との対応を見る必要があります。資料名が設問に関係しているように見えても、必要な記載があるかは内容を読むまで分かりません。社内にある文書を候補として集め、どの回答の根拠になるかを確かめることが必要です。
文書発行日と対象範囲を確かめる
集めた資料については、文書の種類に応じた有効期間と、今回評価を受ける組織への適用を確認する必要があります。以前の評価で提出した資料も今回の確認対象です。[1]
公式ヘルプセンターでは、方針や実施対策と、実績を示す数値の報告とで、異なる有効期間が示されています。[1] また、新しい報告書に古い年度の数値が載っている場合もあります。文書の発行日と、記載された実績の対象期間は分けて捉えましょう。
有効期間内であっても、現在の運用を示す正式な文書かどうかは別の確認点です。公式の方法論開示文書では、会社の管理の仕組みに組み込まれた既存の文書であることや、発行日または見直し日が記載されていることが求められています。[2]
グループ共通の方針や親会社の資料を使う場合には、自社への適用にも注意が必要です。同じグループの資料であっても、評価対象の法人や事業所に適用されることを示す必要があります。[2] 手元の資料がどの会社や拠点を対象としているかを確かめてください。
資料が足りないときは活動の実態を確認する
資料がそろわない場合は、活動を実施していて記録が不足しているのか、活動自体を実施していないのかを確かめる必要があります。
既存の活動について記録の整備を検討する場合も、後からまとめれば今回の証拠書類として使えると判断しないようにしましょう。公式ヘルプセンターでは、「EcoVadisの質問票に回答するためにのみ作成された文書」は受理されないとされています。[1] 記録の整備と、今回の評価での受理は分けて考える必要があります。
活動自体を実施していない場合には、取り組みの必要性を社内で検討することになります。外部支援を利用する際も、自社の実態に基づいて方針や管理の仕組みを整えることが前提です。実際の運用を確かめずにひな形を当てはめても、回答の根拠として適切な文書になるとは限りません。
コンサルタントの視点
当社の支援経験では、公開資料だけでは要件を満たせない設問が多くあります。そのため、関係部門へ資料を依頼するときは、どのような内容を確認したいのかを具体的に伝えることをおすすめしています。
関係部門はEcoVadisの設問と保有資料の関係を把握しているとは限りません。また、探している記録が別の名称で管理されている可能性もあります。最初の依頼で資料が出てこなかった場合も、それだけで活動や記録がないと判断せず、担当部門と認識を合わせることが大切です。
取り組みの展開範囲については「管理指標『範囲』が低く出るのはなぜか」もご覧ください。手元の資料と設問の対応や、追加で確認が必要な点の整理にお困りの場合は、リクロマにご相談ください。
よくある質問
前回のEcoVadis評価で提出した資料は、今回もそのまま使えますか?
前回提出した資料も、今回の評価に使えるかを改めて確認する必要があります。文書の有効期間と現在の運用への適合に加え、今回評価を受ける会社や拠点に適用されるかを確かめてください。[2]
最新の報告書なら、掲載されているデータの年度は確認しなくてもよいですか?
いいえ、報告書の発行日とは別に、掲載されたデータの対象期間も確認する必要があります。新しい報告書に古い年度の実績が含まれている場合もあるため、設問の根拠にする数値がいつのものかを確かめましょう。[1]
親会社の方針は、子会社のEcoVadis評価にも使えますか?
証拠書類の候補になりますが、評価対象の子会社に適用されることを示す必要があります。同じグループの資料という理由だけで判断せず、方針が対象とする会社や拠点を確かめてください。[2]
関係部門から資料が出てこない場合、その活動は実施していないと判断してよいですか?
いいえ、資料が出てこないことだけでは、活動を実施していないとは判断できません。別の名称で記録を管理している可能性もあるため、どの活動について確認したいのかを担当部門と共有しましょう。
参考文献
[1] EcoVadisヘルプセンター「証明書類について」
[2] EcoVadis「EcoVadis Sustainability Rating: Methodology disclosure document for the public, rating users and rated items」2026年9月版。
EcoVadis対応の支援
EcoVadis 回答支援
【このサービスに含まれる内容】
・質問票の内容や必要な資料についての説明(ヒアリング研修)
・提出資料の精査と、質問票への記入・添付
・結果の公開後に、次年度に向けた改善案を提案

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