Last Updated on 2023年4月28日 by maejimarikuto
2022年12月27日、金融審議会「ディスクロージャー・ワーキンググループ」は、2022年10月より議論を行ってきた「四半期開示」と「サステナビリティ開示」に関する報告を取りまとめ、「サステナビリティ開示のロードマップ」を公表しました。
サステナビリティ開示に関しては、2023年度内を目処に、日本国内における開示基準の開発を行っているサステナビリティ基準委員会(SSBJ)と今後策定される開示基準が、金融商品取引法令上枠組みの中で位置付けられることが考えられます。
サステナビリティ開示に関する国際的な動向としては、国際サステナビリティ基準審議会(International Sustainability Standards Board: ISSB)がサステナビリティ開示基準を2023年前半に最終化することを目指して、公開草案後の議論を行っていることから、日本国内における開示基準についても、ISSBにおける基準開発の方向性を見据えながら開発に向けた議論を進めていくとしています。(関連ニュース:サステナビリティ基準委員会(SSBJ)「欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)」が議題に)
また、2022年6月のディスクロージャー・ワーキンググループによる報告の中で、有価証券報告書にサステナビリティ情報の「記載欄」を新設すべきとの提言がなされ、同年11月には「サステナビリティに関する企業の取組みの開示」に関する法改正案がまとめられました。本改正案の適用は、2023年3月31日以後に終了する事業年度における有価証券報告書等から開始される予定です。(”有報義務化”についてはこちらの記事をご参照ください:金融庁 有報のサステナビリティ情報記載を義務化 要点を解説 – リクロマ株式会社)
今後の検討課題としては、サステナビリティ開示基準や開示内容に対する第三者による保証* 等を挙げ、ロードマップについても将来の状況変化に応じて更なる議論を進めていくとしています。
*保証とは、独立した第三者が、情報の信頼性を高めるために、その情報が正しいかどうかについて結論を表明すること
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