Last Updated on 2022年7月26日 by 西家 光一
5月27日、デロイトは気候変動対策を行わない場合、2070年までに世界経済に178兆ドルの損失が発生する可能性があるとの調査レポートを発表しました。
調査報告書内では、気候変動対策を行わず気候変動を抑制しなかった場合、今後50年間の経済損失は178兆ドルに上り、2070年の1年間のみでも世界のGDPの7.6%が失われることが示されています。一方で、グローバルのリーダーが協力し、体系的にネットゼロへの移行を進めた場合、今後50年間で43兆ドルの追加的な経済効果を得ることができ、2070年時点での世界のGDPを3.8%押し上げるとしています。
今回デロイトが発表した調査報告書「グローバル・ターニングポイント・レポート」は、地球規模で気候変動がもたらす経済的な影響を調査した複数の地域レポートの集大成となっています。また、レポートを発表したDCSP(Deloitte Center for Sustainable Progress)はデロイトによる気候変動とサステナビリティの課題への大胆な対応という目標を土台として、主要な学術機関、政策機関、経済界、政府機関と協働し、企業や団体のサスティナビリティの取り組みを支援する目的で、2022年に設立されました。
【参考文献】
デロイト トーマツ グループ|Deloitte(2022)「デロイト調査、気候変動に何も対策を取らなければ、2070年までに世界経済に178兆ドルの損失が発生」
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20220527.html
- 2023年9月から11月までのSSBJの最新動向、サステナビリティ委員会議事録から要点を抜粋Last Updated on 2023年12月4日 by 安井悠真 直近3か月のSSBJの最新動向を2023年9月から11月までのサステナビリティ委員会議事録から要点を抜粋し掲載。 2023年9月5日、第20回サステナ […]
- 国連会議COP28がドバイで開催、国別削減目標に影響を与える可能性Last Updated on 2023年12月5日 by 安井悠真 11月30日から、気候変動対策を話し合う国連の会議COP28がアラブ首長国連邦・ドバイで開催されます。今回の会議にて、パリ協定に対しての進捗確認が行わ […]
- カーボンプライシングとは?国内外の動向と企業への影響を解説Last Updated on 2023年12月4日 by 安井悠真 TCFDの開示項目の一つである「戦略」に取り組む中で、多くの企業がリスク及び機会に「炭素税の導入によるリスク」を挙げています。投資家にとってリスク機会 […]
- 脱炭素に向けた”移行計画”の開示基準と開示例を解説Last Updated on 2023年12月4日 by 安井悠真 2022年4月、英国で「移行計画タスクフォース」が立ち上がり、また2023年6月に公表されたISSB基準の中でも移行計画の開示が求められるなど、脱炭素 […]
- COPの基礎知識とCOP28の動向について紹介Last Updated on 2023年12月4日 by 安井悠真 2023年11月末から、COP28が開催されます。COPでは、世界全体での気候変動対策が議論されますが、そもそもCOPとはどのようなものでしょうか。今 […]