Last Updated on 2024年4月12日 by Yuma Yasui
キリンホールディングスは7月6日に公開した「環境報告書2022」にて、水や生態系など自然資本の減少をはじめとする自然関連リスクを国際組織TNFDの指針に沿って開示しました。TNFDに沿って自然関連リスクを開示するのは国内企業で初めてです。
「環境報告書」では、これまで取り組んできた自然資本関連の取り組みを、TNFDが3月に公表した指針のうち自然資本への影響や対策の優先順位を付ける方法である「LEAPアプローチ」の他、SBTNの行動フレームワークで掲げられている「AR3Tフレームワーク」を適用する試行的な開示を行っています。
LEAPアプローチとは、自然との接点を発見(Locate)、依存関係と影響を診断(Evaluate)、リスクと機会を評価(Assess)、自然関連リスクと機会に対応する準備を行い投資家に報告(Prepare)といった場所に焦点を当てて、自然資本への影響や対策の優先順位を付ける方法です。
現在、プライム市場の企業はTCFDに沿った開示が求められています。気候変動と生物多様性は密接な関係にあり、今後TNFDに沿った情報開示が求められていくことが予測されています。
また、下記のバナーから「主要企業におけるTNFD取り組み状況」を解説する無料オンラインセミナーにお申し込みいただくことができます。記事と併せてお役立てください。
【参考】
キリン(2022)「『環境報告書』2022を公開」
セミナー参加登録・お役立ち資料ダウンロード
- TCFD対応を始める前に、最終アウトプットを想定
- 投資家目線でより効果的な開示方法を理解
- 自社業界でどの企業を参考にするべきか知る
- 【24/7 Carbon Free Energy を徹底解説】GHGプロトコルの改訂との関連性とは?Last Updated on 2025年4月23日 by Moe Yamazaki 【気候変動関連用語がまるわかり!用語集はこちら】 はじめに 気候変動への対応が企業にとって避けられない課題となる中、エネルギーの脱炭素 […]
- SSBJ適用に向けたCDP対応の意義とは【気候変動関連用語がまるわかり!用語集はこちら】 2025年3月5日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)より、日本企業向けのサステナビリティ開示基準が確定・公表されました。適用に向けた準備を進めるなかで、「まず何から […]
- 【株式会社キャットアイ】CFP対応を乗り越え、自力で環境配慮型経営の実現へLast Updated on 2025年4月11日 by Moe Yamazaki プロジェクト背景と経緯 御社では、これまで気候変動対策について、どのような取り組みをされていましたか? 山田様: 以前よりScope1 […]
- PCAFの具体的な算定方法と実践事例Last Updated on 2025年4月11日 by 村山紘翔 はじめに なぜPCAFが重要なのか? 投資に関する排出量の計上を行うScope3カテゴリー15において、PCAFは算定のルール基準として多くの金融機関 […]
- PCAFとは?金融機関の排出量算定の新たな基準Last Updated on 2025年3月25日 by Moe Yamazaki 【気候変動関連用語がまるわかり!用語集はこちら】 PCAFとは? 金融機関におけるGHG算定の重要性 金融機関の排出量の大部分は、投融 […]