国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のレポートにて、昨年新設された再生可能エネルギー発電設備の約3分の2に当たる163ギガワット分のコストが、20カ国・地域(G20)で最も安価な石炭火力発電を下回ったと報告されました。
IREANのレポートによると、2020年と比較した昨年のコストは、陸上風力発電が15%、海上風力発電が13%、太陽光発電が13%それぞれ低下したとされています。
IREANのフランチェスコ・ラカメラ事務局長は「再生可能(エネルギー)は圧倒的に安価な発電手段となっている。このエネルギーは、変動の激しい化石燃料価格や輸入から経済を解放し、エネルギーコストを抑制し、市場の耐性を強化する。現在のエネルギー不足が続けばなおさらだ」と述べました。
レポートでは、今年のガス発電のコストは昨年設置された太陽光・陸上海上風力発電の寿命までのコストの平均4〜6倍になる可能性があると指摘されています。また「原材料価格が全ての機器価格と事業費に転化されているわけではない」とも指摘し、材料価格の高止まりが続けば今年の価格上昇圧力はより顕著になるとの予想を示しました。
【参考】
IRENA(2022)“Renewable Power Generation Costs in 2021”
- グリーンボンドの第三者保証拡大へ 公認会計士向けの実務指針策定2022年7月29日、日本公認会計士協会は、「グリーンボンドの資金使途報告書に対する保証業務に関する実務指針」の策定をプレスリリースにて公表しました。この実務指針の策定によりグリーンボンドの第三者保証の動きが拡大すること […]
- ISSB草案の全体像と要求事項をわかりやすく解説 Part1国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、2022年3月31日、「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的な要求事項(IFRS S1)」と「気候関連開示(IFRS S2)」からなる、新フレームワークの草案を公 […]
- GXへ向け初の政府会合 脱炭素へ150兆円投資へ7月27日、政府は「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」の初会合を開催しました。 会議の議長を務める岸田首相は「足元の危機克服が最優先だ。危機の克服なくしてGXの実行はない」と述べた上で、原発の再稼働など政 […]
- シンガポール “ESGウォッシュ”規制に向け新指針 欧米でも規制の動き活発化シンガポールの金融当局であるMASは7月28日、「個人投資家向けのESGファンドの開示・報告ガイドライン」を策定し、2023年1月より義務を施行する方針を公表しました[1]。 同ガイドラインにより、ファンドによる“ESG […]
- 金融庁 サステナブルファイナンス有識者会議第二次報告書を公表金融庁は7月13日、サステナブルファイナンス有識者会議において「サステナブルファイナンス有識者会議第二次報告書―持続可能な新しい社会を切り拓く金融システム―」を取りまとめ公表しました。 今回公表された第二次報告書にて、サ […]